• 民事訴訟法ー11.証拠方法
  • 7.調査嘱託
  • 調査嘱託
  • Sec.1

1調査嘱託

堀川 寿和2022/02/03 09:44

調査嘱託

 裁判所は申立て又は職権で、必要な調査を官庁・公署、外国の官庁・公署、学校、商工会議所・取引所その他の団体に嘱託することができる(民訴法186条)。十分な資料と組織を有する団体に、それらが専門とする事項の調査•報告を求めて、証拠とする特殊な証拠調べ手続である。

 これが認められるのは、事実あるいは経験則につき、特別な人的・物的設備を有し、専門的知識・経験を有している団体に調査を求めるのが、有効・適切な場合があるからである。

 調査嘱託は、裁判所が証拠調べの一種として行うもので、調査報告書はそれが口頭弁論に顕出され、当事者に意見を述べる機会を与えれば当事者が改めて書証として提出しなくても証拠資料となる。

 自然人である個人に対して調査嘱託をすることはできない。