• 商業登記法ー24.持分会社総論
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1持分会社の意義

堀川 寿和2022/01/31 13:27

持分会社の意義

 持分会社とは、株式会社以外の会社であり、合名会社、合資会社及び合同会社の総称である。(会社法575条1項)社員間の人的信頼関係を基礎とし、定款自治が幅広く認められる。

 

(1) 持分会社の種類

① 合名会社

 社員全員を無限責任社員とする持分会社である。(会社法576条2項)

② 合資会社

 無限責任社員と有限責任社員の2種類の社員が存在する持分会社である。(会社法576条3項)

③ 合同会社

 社員全員を有限責任社員とする持分会社である。(会社法576条4項)

 

(2) 社員の員数

① 合名会社

 無限責任社員が1名以上いればよい。

② 合資会社

 無限責任社員と有限責任社員が各1名以上いる必要がある。したがって最低でも2名以上の社員が必要ということになる。

③ 合同会社

 有限責任社員が1名以上いればよい。

 

(3) 社員の資格

① 自然人

 自然人であれば、外国人でも未成年者でも社員になることができる。

② 法人

 法人も持分会社の社員となることができる。無限責任社員、有限責任社員を問わない。

 法人が持分会社の業務執行社員となる場合には、当該業務執行社員たる法人は、業務を執行する社員の職務を行うべき者(職務執行者を選任し、その者の氏名及び住所を他の社員に通知しなければならない。外国会社であっても社員となることができる。

 

先例

(H18.3.31民商782号)

 

会社以外の法人が持分会社の社員となるには、当該法人の目的の範囲内の行為である必要があるが、目的の範囲外であることが明らかな場合を除き、当該設立の登記を受理して差し支えない。