• 不動産登記法ー2.所有権に関する登記
  • 1.所有権に関する登記の種類
  • 所有権に関する登記の種類
  • Sec.1

1所有権に関する登記の種類

堀川 寿和2022/01/11 10:58

所有権に関する登記の種類

① 所有権保存登記

 所有権保存登記とは、表示の登記がなされた後で最初になされる権利の登記である。

 物を新築したり、宅地造成等によって新たな土地が生じた場合に、その土地や建物の表題登記がなされたあとで、所有権保存登記がなされることになる。


② 所有権移転登記

 所有権移転登記は、所有権保存登記がなされた後に、売買や相続等によって所有権が移転した場合に、なされる登記である。


③ 所有権変更登記

 所有権変更登記は、所有権に関する登記(保存・移転登記)がなされた後で、その所有権に変更が生じた場合になされる登記である。具体的には、数人の共有する不動産について、共有物分割禁止の特約がされた際に所有権変更登記によってその特約の登記をする。


④ 所有権更正登記

 所有権更正登記とは、所有権の保存や移転の登記がされたが、その登記の一部に間違いがあるような場合に、その間違いを訂正する登記である。なされた登記の全部が間違っている場合には、この更正登記によることはできず、次の抹消登記によって一旦抹消して元に戻して、改めて正しい登記をし直すべきである。


⑤ 所有権抹消登記

 所有権抹消登記とは、所有権の保存や移転の登記がされたが、その登記が無効である場合に、その所有権の登記を抹消して元の状態に戻す登記である。AからBに対して売買による所有権の移転の登記がされたが、Bの債務不履行により当該売買契約が解除されたり、Bの詐欺を理由にAが売買契約を取り消したような場合になされることになる。