- 労働衛生(有害業務に係るもの)
- 7.騒音の影響
- 騒音の影響
- Sec.1
1騒音の影響
■音の単位
単語 |
単位 |
詳細 |
① 音 |
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空気などの圧力変化が伝わること |
② 音の高さ |
Hz(ヘルツ) |
圧力変化の回数を周波数といい、周波数が大きいほど高音、小さいほど低音として聞こえてくる。 (通常の会話は500~2,000Hz) |
③ 音の大きさ |
dB(デシベル) |
大きいほど騒音で、騒音レベルもdBで表される。 90dB程度で目の前の人との会話が困難になる。 |
・ 人によって好ましくない音として「騒音レベル」というのがある。測定するときには騒音計で測定して、人の聴覚に合わせたA特性で行う。
■騒音
騒音はストレスを引き起こす。騒音ばく露によって交感神経の緊張や副腎皮質ホルモンの分泌の増加を引き起こす。この騒音は時間とともに大幅に変化するので、単位時間当たりの騒音レベルを平均して等価騒音レベルという値を用いている。
等価騒音レベルは、エネルギーに着目して時間平均値を算出したもので、人間の生理・心理的反応とも対応している。
■聴覚障害
聴覚障害は聴覚経路に何らかの障害があることをいう。
オージオメーターという機器で測定をして、聴力をほとんど持っていない状態を聾(ろう)といい、ある程度の識別ができる状態を難聴という。
難聴には下記の2種類がある。
「難聴の種類」
難聴 |
内容 |
① 伝音性難聴 |
伝音器に生じる障害で、小さな音が聞き取りにくい。 |
② 感音性難聴 |
感音器に生じる障害で、大きな音も聞き取りにくい。 |
・ 感音性難聴で、内耳障害を受けてしまう騒音下での作業によって引き起こされるものに騒音性難聴がある。蝸牛の有毛細胞が連続する音のばく露で変形して起こる。
・ 騒音性難聴は、会話音域より高い音域から聴力低下が始まっていき耳鳴りを伴うことが多い。
・ 騒音性難聴の初期には「ド(C5)」の音に相当する4000Hz付近の高音域で聴力低下が認められる。聴力低下の型を「C5ディップ」という。