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1放射線による影響

N222022/03/23 11:47

放射線

 放射線を大別すると、下記のようになる。

 

「放射線分類」

粒子線

電離放射線

アルファ線

ベータ線

中性子線

 

電磁波

ガンマ線

波長の最も短い電磁波、白内障を引き起こす。

エックス線

人工的に発生させる電磁波、白内障を引き起こす。

非電離放射線

紫外線

皮膚がんや電光性眼炎を引き起こす。

可視光線

 

赤外線

白内障を引き起こす。

マイクロ波

組織壊死を引き起こす。

レーザー光線

誘導放出の原理でつくられた人工的電磁波。

熱凝固作用があり、網膜火傷や皮膚障害を起こす。

 

 

電離放射線

 

電離放射線にさらされることを被ばくという。放射線被ばくには身体的影響を受けるものと、遺伝的影響を受けるものに分けられ、遺伝的影響は早期障害と晩発障害に分類される。

 

「電離放射線による放射線被ばく」

障害

発症時期

症状

急性障害

被ばく後、30以内に発症

白血病を除いた、造血器障害

消化管障害

中枢神経系障害

皮膚障害

晩発障害

被ばく後、数か月~数十年を経て発症

白血病を含んだ、発がん

白内障

胎児に影響

遺伝的影響

 

 

確定的影響と確率的影響

(1) 確定的影響

一定量の電離放射線を受けると影響される、白内障皮膚障害のことを確定的影響という。

この一定量のことを「しきい値」という。

 

 

(2) 確率的影響

しきい値はないが、被ばく線量が増えるにつれて影響のあらわれる確率が高まってくる、発がん遺伝的影響を、確率的影響という。