- 司法書士法ー2.司法書士法人
- 1.司法書士法人
- 司法書士法人
- Sec.1
1司法書士法人
■司法書士法人
(1) 設立
司法書士は、司法書士法〔法5章〕の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる（法26条）。
(2) 名称
司法書士法人は、その名称中に司法書士法人という文字を使用しなければならない（法27条）。
(3) 社員の資格
① 社員の資格
司法書士法人の社員は、司法書士でなければならない（法28条1項）。
② 社員の欠格事由
次の者は、社員となることができない（法28条2項）。
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(a) 司法書士に対する懲戒処分〔法47条〕として業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間を経過しない者 (b) 司法書士法人に対する懲戒処分〔法48条1項〕として司法書士法人が解散または業務の全部の停止の処分を受けた場合において、その処分を受けた日以前30日内にその社員であった者でその処分を受けた日から3年（業務の全部の停止の処分を受けた場合にあっては、当該業務の全部の停止の期間）を経過しないもの (c) 司法書士会の会員でない者 |
Point1 司法書士法人に対する懲戒処分が業務の「一部」の停止であった場合は、(b)の欠格事由の対象とはならない。
Point2 司法書士会の会員でない者は、司法書士法人の社員となることができない。
(4) 登記
司法書士法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない（法31条1項）。
登記〔法31条1項〕をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない（法31条2項）。
■司法書士法人の設立
(1) 設立の手続
① 定款の作成
司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、定款を定めなければならない（法32条1項）。
② 定款の認証
定款は、公証人の認証を受けなければ、その効力を生じない（法32条2項、会社法30条1項）。
③ 定款の記載事項
定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない（法32条3項）。
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(a) 目的 (b) 名称 (c) 主たる事務所および従たる事務所の所在地 (d) 社員の氏名、住所および「認定司法書士」であるか否かの別 (e) 社員の出資に関する事項 |
Point1 司法書士法人は、主たる事務所以外に、従たる事務所を設けることができる。
Point2 司法書士法人は、社員となろうとする者が1人であっても、設立することができる。
(2) 成立の時期
司法書士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する（法33条）。
(3) 成立の届出
司法書士法人は、成立したときは、成立の日から2週間以内に、登記事項証明書および定款の写しを添えて、その旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局または地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会（以下「主たる事務所の所在地の司法書士会」という。）および連合会に届け出なければならない（法34条）。
(4) 定款の変更
① 定款の変更
司法書士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって、定款の変更をすることができる（法35条1項）。
② 定款変更の届出
司法書士法人は、定款を変更したときは、変更の日から2週間以内に、変更に係る事項を、主たる事務所の所在地の司法書士会および連合会に届け出なければならない（法35条2項）。