• 商業登記法ー33.外国会社の登記
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1外国会社の登記

堀川 寿和2022/01/31 14:34

外国会社の登記の種類

  外国会社の登記には、「営業所設置の登記」「日本における代表者の選任登記」「営業所廃止の登記」

「すべての日本における代表者退任登記」等がある。

 

登記の管轄、登記期間

 日本に営業所を設けた場合は、当該営業所が登記所の管轄の基準となり、日本に営業所を設けていない場合は、当該外国会社の日本における代表者(日本に住所を有する者に限る)の住所地が、登記所の管轄については、営業所の所在地とみなされる。(商登法127条)

 

(1) 登記の管轄

 外国会社が会社法817条1項の規定により初めて日本における代表者を定めたときは、3週間以内に、次の(イ)(ロ)に掲げる場合の区分に応じ、当該(イ)(ロ)に定める地において、外国会社の登記をしなければならない。(会社法933条1項)

(イ)日本に営業所を設けていない場合

 日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。以下同じ。)の住所地

 なお、複数の代表者を定めた場合は、外国会社の登記はすべての代表者の住所地で登記しなければならない。いずれかの住所地で登記をすればよいというわけではない点に注意!

(ロ)日本に営業所を設けた場合

 当該営業所の所在地

 

(2) 登記期間

 登記すべき事項が外国において生じたときは、登記の期間は、その通知が日本における代表者に到達した日から起算する。(会社法933条5項)。そのため、申請書にはその通知書の到達した年月日を記載しなければならない。

 

(3) 申請人

 外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表する。(商登法128条)

 外国会社の本国における代表者は、登記の申請をすることはできない点に注意!

 

 

先例

(S44.1.14民甲32号)

 

外国会社の日本における営業所廃止に関する登記申請に際して、登記簿上の日本における代表者が行方不明になり、もはや営業所閉鎖の登記に関する申請をその者に期待することが不可能な状態になった場合でも、本国における代表者は登記を申請することはできない。