- 商業登記法ー1.商業登記制度
- 7.登記簿(登記記録)
- 登記簿(登記記録)
- Sec.1
1登記簿(登記記録)
■登記簿の意義
登記簿とは、登記事項を記録して広く一般に公開するための帳簿であって磁気ディスクをもって調製するものをいい、商業登記簿とは、そのうち商業登記事項を記録すべき公の帳簿をいう。現在は、磁気ディスクをもって調整されているが、以前は紙の帳簿をバインダーで綴じる形式であったため、登記簿という呼び名で呼ばれることがある。
■登記簿の種類
商業登記簿には、次の9種類がある。(商登法6条)
(1) 個人商人
① 商号登記簿
② 未成年者登記簿
③ 後見人登記簿
④ 支配人登記簿
(2) 会社
① 株式会社登記簿
② 合名会社登記簿
③ 合資会社登記簿
④ 合同会社登記簿
⑤ 外国会社登記簿
■登記簿の調整
登記簿は、登記簿の種類に従い、「商号区」や「株式資本区」「役員区」というように各区で区分した登記記録をもって編成される。(商登規1条2項)
株式会社の登記記録の区
区の名称 |
登 記 さ れ る 事 項 |
商号区 |
商号 本店所在場所 会社の公告方法 貸借対照表に係る情報の提供を受けるために必要な事項 会社成立年月日 その他 |
目的区 |
目的 |
株式・資本区 |
単元株式数 発行可能株式総数 発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数 株券発行会社である旨 資本金の額 発行する株式の内容 発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容 株主名簿管理人の氏名又は名称及び住所並びに営業所 その他 |
役員区 |
取締役(社外取締役の旨を含む)、代表取締役、監査役(社外監査役の旨を 含む)、会計参与、会計監査人、特別取締役、委員、執行役、代表執行役 清算人および代表清算人その他(これらの職務代行者を含む) |
役員責任区 |
取締役等の会社に対する責任の免除に関する規定 社外取締役等の会社に対する責任の制限に閨する規定 |
会社支配人区 |
支配人 支配人を置いた営業所 |
支店区 |
支店所在場所 |
新株予約権区 |
新株予約権に関する事項 |
会社履歴区 |
分割をした旨並びに吸収分割承継会社又は新設分割設立会社の商号・本店 分割をした旨並びに吸収分割会社の商号・本店 会社の継続 合併をした旨並びに吸収合併消滅会社の商号・本店 |
企業担保権区 |
企業担保権に関する事項 |
会社状態区 |
区存続期間の定め 解散の事由の定め 取締役会設置会社である旨 監査役設置会社である旨 監査役会設置会社である旨 特別取締役による議決の定めがある旨 委員会設置会社である旨 設立の無効 株式移転の無効 破産、会社更生に関する事項(他の区に記録すべきものを除く。) 解散(登記記録区に記録すべき事項を除く。) その他 |
登記記録区 |
登記記録を起こした事由および年月日 登記記録を閉鎖した事由および年月日 その他 |
個人商人の商号の登記の登記記録の区
区の名称 |
登 記 さ れ る 事 項 |
商号区 |
商号 商号譲渡人の債務に関する免責 営業所 商号使用者 営業の種類 |
登記記録区 |
登記記録を起こした事由および年月日 登記記録を閉鎖した事由および年月日 その他 |