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  • Sec.1

1日本の政治制度

堀川 寿和2021/12/07 16:29

総論

 日本の政治制度は、国会、内閣、裁判所という機関を設け、それぞれに立法権、行政権、司法権という権能を配分する権力分立制と、国民の代表者で構成される議会を通じて国民の意思を政治に反映する議会制民主主義を重要な構成要素としている。

国会・立法

(1) 国会とは

 選挙を通じて国民の意思を政治に反映する合議制の国家機関である。憲法41条は「国会は国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」と規定し、国会が国の政治の中心に位置することを明らかにしている。国会は、衆議院及び参議院の両議院で構成される(同法42条)。


【衆議院と参議院の比較】


定数任期被選挙権
衆議院小選挙区 289名
比例代表 176名
合計 465名
4年
(解散あり)
満25歳以上
参議院選挙区  148名
比例代表 100名
合計 248名
6年
(解散なし、3年ごとに半数改選)
満30歳以上

(2) 議案の審議

 議案は、委員会で審査し、その審査が終わったあと、本会議で審議することが建前となっている。そして、その議院を通過した議案は、他の議院に送付され、その議院においても、同様の手続で審議される。

① 本会議

 本会議とは、その議院の議員全ての者による会議のことをいう。議院の意思決定は本会議においてなされる。本会議は、公開することが原則とされている。

② 委員会

 それぞれの議院の委員会には2種類ある。常任委員会と特別委員会である。常任委員会は、国会法に規定されている常設の機関である。議員は、一定の場合を除き、少なくともその1つの常任委員会の委員となるものとされている。特別委員会は、それぞれの議院において特に必要があると認められた案件又は常任委員会の所管事項にはない特定の案件を審査するために、その議院の議決により設置されるものである。



内閣・行政

(1) 内閣とは

 行政権を担当する国家機関のうち、最高位に位置する国家機関であり、内閣総理大臣とその他の国務大臣で構成される合議制の機関である。日本では、イギリス型の議院内閣制を採用しており、内閣の構成に国会の意思が反映される仕組みになっている。


(2) 行政改革

 行政改革とは、一般に、政府や地方公共団体の行政組織を社会の変化に対応させて、効率的なものへと改善しようとするものとされている。