• 法令上の制限税その他ー5.宅地造成等規制法
  • 3.造成宅地防災区域内における災害の防止のための措置
  • 造成宅地防災区域内における災害の防止のための措置
  • Sec.1

1造成宅地防災区域内における災害の防止のための措置

堀川 寿和2021/11/25 16:29

造成宅地防災区域内における災害の防止のための措置

(1) 災害防止のための措置

 造成宅地防災区域内の造成宅地の所有者、管理者または占有者は、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずるものが生じないよう、その造成宅地について擁壁等の設置または改造その他必要な措置を講ずるように努めなければならない。


(2) 勧告

 都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地について、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずるものの防止のため必要があると認める場合においては、その造成宅地の所有者、管理者または占有者に対し、擁壁等の設置または改造その他災害の防止のため必要な措置をとることを勧告することができる。


(3) 改善命令

 都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地で、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずるものの防止のため必要な擁壁等が設置されておらず、または極めて不完全であるために、これを放置するときは、災害の発生のお それが大きいと認められるものがある場合においては、その災害の防止のため必要であり、かつ、土地の利用状況その他の状況からみて相当であると認められる限度において、当該造成宅地または擁壁等の所有者、管理者または占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、擁壁等の設置もしくは改造または地形もしくは盛土の改良のための工事を行うことを命ずることができる。


(4) 報告の徴取

 都道府県知事は、造成宅地防災区域内における造成宅地の所有者、管理者または占有者に対して、当該造成宅地または当該造成宅地において行われている工事の状況について報告を求めることができる。


チェック問 宅地造成等規制法

【チェック問 宅地造成等規制法】

1. 国土交通大臣は、都道府県知事の申出に基づき、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを宅地造成工事規制区域として指定することができる。


2. 宅地を宅地以外の土地にするために行う土地の形質の変更は、宅地造成に該当しない。


3. 宅地造成工事規制区域内において、切土であって、当該切土をする土地の面積が400㎡で、かつ、高さ1mの崖を生ずることとなるものに関する工事を行う場合には、都市計画法第29条第1項又は第2項の許可を受けて行われる当該許可の内容に適合した工事を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。


4. 宅地造成工事規制区域内において、森林を宅地にするために行う切土であって、高さ3mのがけを生ずることとなるものに関する工事を行う場合には、造成主は、都市計画法第29条第1項又は第2項の許可を受けて行われる当該許可の内容に適合した工事を除き、工事に着手する前に、都道府県知事の許可を受けなければならない。


5. 宅地造成等規制法によれば、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の請負人は、工事に着手する前に、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。


6. 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事について許可をする都道府県知事は、当該許可に、工事の施行に伴う災害を防止するために必要な条件を付することができる。


7. 宅地造成工事規制区域内において行われる法第8条第1項本文の工事が完了した場合、宅地造成に関する工事の許可を受けた者は、都道府県知事の検査を受けなければならない。


8. 宅地造成工事規制区域内の宅地において、地表水等を排除するための排水施設の除却の工事を行おうとする者は、宅地造成に関する工事の許可を受けた場合を除き、工事に着手する日までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。


9. 新たに指定された規制区域内において、指定の前にすでに着手されていた宅地造成に関する工事については、その造成主はその指定があった日から21日以内に、都道府県知事の許可を受けなければならない。


10. 宅地造成等規制法によれば、宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地に転用する者は、宅地造成に関する工事を行わない場合でも、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。


11. 宅地造成工事規制区域内の宅地の所有者、管理者又は占有者は、宅地造成に伴う災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。


12. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内においても、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域を造成宅地防災区域に指定することができる。


13. 都道府県知事は、造成宅地防災区域について、擁壁等の設置又は改造その他宅地造成に伴う災害の防止のため必要な措置を講ずることにより当該区域の指定の事由がなくなったと認めるときは、その指定を解除するものとする。