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1贈与契約

F32022/04/22 14:27

贈与契約

(1) 贈与契約の成立

 贈与〔=贈与契約〕は、当事者の一方が財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方受諾をすることによって、その効力を生ずる。

 なお、財産を与える側を「贈与者」、財産を取得する側を「受贈者」という。

 

Point 贈与契約が効力を生じるためには、相手方の受諾の意思表示必要である。

 

(2) 贈与契約における財産の取得時期

 贈与契約における財産の取得時期は、相続税法上、原則として、次のように定義されている。

 

財産の取得時期

書面による贈与の場合

贈与契約の効力が発生した時

書面によらない贈与の場合

贈与の履行があった時

書面によらない贈与契約の解除

 書面によらない贈与契約は、既に履行の終わった部分を除き各当事者が〔=贈与者または受贈者のどちらからでも解除をすることができる

 

Point 書面によらない贈与契約であっても、既に履行の終わった部分については、解除することができない

特殊な贈与

 贈与契約には、一般の贈与のほかに、停止条件付贈与、負担付贈与、死因贈与などの特殊な贈与がある。

 

(1) 停止条件付贈与

 停止条件付贈与」とは、「大学に合格したら自動車を与える」というように、所定の条件が成就することによりその効力が生じる贈与契約をいう。

 

(2) 負担付贈与

 負担付贈与」とは、住宅ローンが残っているマンションを贈与し、受贈者がそのローン残高を引き継ぐといったように、受贈者に一定の債務を負担させる贈与契約をいう。

 

(3) 死因贈与

 死因贈与」とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与契約である。