• 金融資産運用
  • 4.ポートフォリオ運用
  • ポートフォリオ運用
  • Sec.1

1ポートフォリオ運用

F32022/04/22 11:13

ポートフォリオ運用

 ポートフォリオ運用とは、複数の異なる金融資産に投資することにより、より安定した収益を上げるための投資の方法である。

 

(1) ポートフォリオ

 ポートフォリオとは、リスク低減のために、複数の資産に分散投資した結果できあがった資産の組合せをいう。

 

(2) アセット・アロケーション

 アセット・アロケーション(asset allocation)とは、資産配分のことで、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、不動産などの複数の異なる投資対象〔=資産クラス〕への投資割合を決めることをという。

ポートフォリオ理論

(1) ポートフォリオの期待収益率

① 期待収益率

 期待収益率とは、ある資産の運用により、獲得が期待できる収益の平均値をいう。

 

② ポートフォリオの期待収益率

 ポートフォリオの期待収益率とは、複数の資産を組み合わせて構築したポートフォリオから得られる平均的な収益率のことをいう。ポートフォリオの期待収益率は、各資産の期待収益率をポートフォリオにおける各資産の構成割合で加重平均することにより求めることができる。

【設例】下記のA資産とB資産で構成されるポートフォリオの期待収益率は2.8である。

 

期待収益率

資産の構成割合

A資産

3.0

80

B資産

2.0

20

3.0%×0.82.0%×0.22.4%+0.4%=2.8

 

(2) 分散投資によるリスク低減効果と相関係数

 相関係数は、2資産で構成されるポートフォリオにおいて、2資産間の値動きの相関関係の度合いを見るものであり、1から-1までの数値で表される。

 2資産間の相関係数1である場合、両資産が同じ値動きをするため、理論上、分散投資によるリスク低減効果が得られない。それに対して、2資産間の相関係数1である場合、両資産が逆の値動きをするため、理論上、分散投資によるリスク低減効果が最大となる。なお、2資産間の相関係数が0である場合は、両資産が全く関係のない値動きをする。

相関係数

相関関係

両資産の値動き

リスク低減効果

1

順相関

同じ

得られない

0

無相関

全く関係がない

1

逆相関

最大

 

Point 2つの異なる資産に投資する場合、両資産の相関係数が1に近いほど、ポートフォリオのリスク低減効果が高い

ポートフォリオ運用ーチェック問題

【チェック問 ポートフォリオ運用】

 

1. A資産の期待収益率が2.0%、B資産の期待収益率が4.0%の場合に、A資産を40%、B資産を60%の割合で組み入れたポートフォリオの期待収益率は、(   )となる。[2019-1-43

1) 1.6

2) 3.0

3) 3.2

 

2. 相関係数が(   )である2資産に投資するポートフォリオにおいては、両資産が同一の値動きをするため、分散投資によるリスク低減効果は得られない。[2019-9-44

1) -1

2)

3) +1