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1建築基準法

堀川 寿和2022/04/15 16:07

建築基準法

 「建築基準法」では、特に「工事現場に設ける仮設建築物に対する制限の緩和」からの出題が大半である。建築基準法の規定のうち、仮設建築物に適用されないものを覚えておこう。

建築基準法の概要

(1) 目的

 建築基準法(以下この節において「法」という。)は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的としている(法1条)。

 

(2) 用語の定義

① 建築物

 「建築物」とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、建築設備を含む(法21号)。

 

Point 建築物には、附属する塀や地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所などを含む。

 

② 建築設備

 「建築設備」とは、建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう(法23号)。

 

③ 居室

 「居室」とは、居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう(法24号)。

 

Point 「居室」には事務室を含む。

 

④ 建築

 「建築」とは、建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう(法213号)。

手続

(1) 建築物の建築等に関する申請及び確認

 建築主は、建築物を建築しようとする場合は、原則として、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない(法61項)。

 

Point 建築物の建築等に関する申請及び確認に関する規定は、工事現場に設ける仮設建築物には適用されない(法852項)。

 

(2) 建築物に関する完了検査

 建築主は、建築確認を受けた建築工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない(法71項)。

 

Point 建築物に関する完了検査に関する規定は、工事現場に設ける仮設建築物には適用されない(法852項)。

 

(3) 建築物を建築又は除却する場合の届出

 建築主建築物を建築しようとする場合又は建築物の除却の工事を施工する者建築物を除却しようとする場合においては、これらの者は、建築主事を経由して、その旨を都道府県知事に届け出なければならない(法151項)。

 ただし、当該建築物又は当該工事に係る部分の床面積の合計が10㎡以内である場合は、届出を要しない(法151項ただし書)。

 

Point 建築物を建築または除却する場合の届出に関する規定は、工事現場に設ける仮設建築物には適用されない(法852項)。