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■土工・土構造物の種類
土砂を切り取り、運搬し、盛り立てる作業を土工という。また、土又は地盤で形成される構造物を土構造物という。土構造物は土工によって築造される。
(1) 切土工・切土
原地盤を切り取る作業を「切土工」(又は掘削工)という。また、原地盤を切り取って造成された土構造物は「切土」とよばれる。
(2) 盛土工・盛土
原地盤上に土砂などを盛り立てる作業を「盛土工」という。また、原地盤上に土砂などを盛り立てて築造された土構造物は「盛土」とよばれる。
引用:『土木施工管理技術テキスト 土木一般編(改訂第2版)』3頁(地域開発研究所、2020)
(3) のり面
切土や盛土によってできる傾斜面を「のり面」〔法面〕という。
■土質調査ー1
土質調査は、土工の計画、設計、施工、維持管理に必要な資料を得るために実施するものである。
土質調査には、施工現場で地盤の強さなどを調べる原位置試験と、現場から採取(サンプリング)した試料について試験室で圧密特性・密度などを調べる土質試験がある。
(1) 原位置試験
原位置試験とは、土の物理的、力学的性質をサンプリングせずに直接地盤中で調べる試験である。
おもな原位置試験は、次のとおり。
試験の名称 |
試験結果から 求められるもの |
試験結果の利用 |
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単位体積質量試験(砂置換法、コアカッター法、又はRI計器による方法) |
湿潤密度 ρt 乾燥密度 ρd |
締固めの施工管理 |
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サウンディング調査 |
標準貫入試験 |
N値 |
土の硬軟、締まり具合の判定 |
スクリューウエイト貫入試験(スウェーデン式サウンディング試験) |
静的貫入抵抗 WSW及びNSW値 |
土の硬軟、締まり具合の判定 |
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ポータブルコーン貫入試験 |
貫入抵抗 コーン指数 qc |
施工機械のトラフィカビリティの判定 |
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機械式コーン貫入試験 (オランダ式二重管コーン貫入試験) |
貫入抵抗 コーン指数 qc |
土の硬軟、締まり具合の判定 |
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ベーン試験 |
粘着力 c |
細粒土の斜面や基礎地盤の安定計算 |
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平板載荷試験 |
地盤反力係数 K |
締固めの施工管理 |
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現場CBR試験 |
CBR(支持力値) |
締固めの施工管理 |
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現場透水試験 |
透水係数 k |
透水関係の設計計算 地盤改良工法の設計 |
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弾性波探査 |
地盤の弾性波速度 V |
地層の種類、性質 成層状況の推定 |
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電気探査 |
地盤の比抵抗値 |
地下水の状態の推定 |
① 単位体積質量試験(現場密度試験)
単位体積質量試験は、現場において、地山や盛土の単位体積当たりの質量(現場密度)を求めるための試験である。
単位体積質量試験には、次のような試験方法がある。
(a) 砂置換法
砂置換法は、現場に10~15㎝程度の深さの穴を掘り、掘り出した土の質量を測定するとともに、その穴の中に質量と体積の関係が判明している試験用砂を一定の方法で埋め戻し、穴を満たすのに要した試験用砂の質量から、穴の体積を求め、掘り出した土の単位体積当たりの質量(密度)を測定する方法である。
(b) コアカッター法
コアカッター法は、コアカッターと呼ばれる円筒を地盤に貫入し、土をコアカッターに満たした状態で質量を測定し、土の質量と容量の比から密度を測定する方法である。
(c) RI(ラジオアイソトープ)計器による方法
RI計器による方法は、ラジオアイソトープ(放射性同位体:RI)が放出するガンマ線や中性子線などの放射線の性質を利用するもので、RI計器を用いて湿潤密度や乾燥密度、含水量などを測定する方法である。
Point RI計器による方法では、現場密度のほかに、現場含水量を同時に測定することができる。