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1コンクリート工

堀川 寿和2022/03/28 10:54

コンクリート工

 「コンクリート工」からは、例年4問出題されている。最近は、「コンクリートの材料」から1問、「コンクリートの施工」から1問、その他から2問という場合が多い。

コンクリートー1

(1) コンクリート

 コンクリートとは、セメント、水、細骨材、粗骨材及び必要に応じて加える混和材料を構成材料とし、これらを練混ぜその他の方法によって混合したもの、または硬化させたものをいう。

引用:日本建設情報センター編『1級土木施工管理技士 講義要点テキスト(平成29年度版)』45頁(日本建設情報センター、2017

 

(2) フレッシュコンクリート

 フレッシュコンクリートとは、まだ固まらない状態のコンクリートをいう。

 

① フレッシュコンクリートに関する用語

(a) スランプ

 スランプとは、フレッシュコンクリートの軟らかさの程度を示す指標1つで、スランプコーンを引き上げた直後に測った頂部からの下がりで表す。

 

 なお、スランプ試験については、後述する。

引用:日本建設情報センター編『1級土木施工管理技士 講義要点テキスト(平成29年度版)』56頁(日本建設情報センター、2017

 

(b) ブリーディング

 ブリーディングとは、フレッシュコンクリートにおいて、固体材料の沈降または分離によって、練混ぜ水の一部が遊離してコンクリート表面に上昇する現象をいう。

 なお、コンクリートの打込み後、ブリーディングに伴い、内部の微細な粒子が浮上し、コンクリート表面に形成するぜい弱な物質の層を、レイタンスという。

引用:『土木施工管理技術テキスト 土木一般編(改訂第2版)』206頁(地域開発研究所、2020

 

(c) コンシステンシー

 コンシステンシーとは、主として水量の多少によって左右されるフレッシュコンクリートの変形又は流動に対する抵抗性をいう。コンシステンシーが大きくなると、変形又は流動しにくくなる。コンシステンシーは、スランプ試験で測定することができる

 

(d) ワーカビリティー

 ワーカビリティーとは、材料分離を生じることなく、運搬、打込み、締固め、仕上げ等の作業の容易さ〔しやすさ〕の程度を表すフレッシュコンクリートの性質をいう。

 

(e) 材料分離抵抗性

 材料分離抵抗性とは、コンクリート中の材料が分離することに対する抵抗性である。

 

(f) ポンパビリティー(圧送性)

 ポンパビリティー(圧送性)とは、コンクリートポンプによって、フレッシュコンクリートを圧送するときの圧送のしやすさをいう。

 

(g) フィニッシャビリティー

 フィニッシャビリティーとは、コンクリートの仕上げの容易さをいう。

 

コンクリートー2

② スランプ試験

 スランプ試験は、コンクリートのコンシステンシーを測定する試験方法である。

 試験方法は、次のとおりである。

(a) スランプ試験には、高さ30cmのスランプコーンを使用する。

(b) コンクリートをほぼ等しい量の3層に分けてスランプコーンに詰め、各層を突き棒で25回ずつ一様に突く

(c) スランプコーンに詰めたコンクリートの上面をならした後、スランプコーンを静かに引き上げ、コンクリートの中央部でスランプを0.5cm単位で測定する