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1医薬品の販売業の許可

U222022/03/23 16:10

許可の種類と許可行為の範囲ー1

法第24条第1項において、「薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。)してはならない」と規定されている。本規定に違反した者については、「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第9号)こととされている。

 

医薬品販売業の許可(種類と行為の範囲)

 

 

薬局

店舗販売業

配置販売業

 

 

定義・概要

薬剤師が販売又は授与の目的で調剤業務を行う医療提供施設(医療法)

要指導・一般用医薬品を店舗で販売・授与する

厚生労働大臣の定める基準に適合する一般用医薬品を配置により販売・授与する

 

 

販売可能な医薬品

医療用・要指導・一般用

要指導・一般用

一般用

(基準に適合するもの)

 

 

管理者

薬剤師

要指導・第一類:薬剤師

第二・三類:薬剤師

      登録販売者*

第一類:薬剤師

第二・三類:薬剤師

      登録販売者*

 

 

開設許可

所在地の都道府県知事

所在地の都道府県知事
(
店舗毎)

配置しようとする区域の
都道府県知事

 

 

不許可事例

構造設備・業務を行う体制が整っていない場合**

申請者が薬事関連の法令等に違反し、一定期間を経過していない場合

 

 

備考・
その他

薬剤師不在時間内は調剤室を閉鎖、掲示事項を薬局内外に掲示

薬局の開設許可を受けなければ「薬局」の名称は付けられない(病院・診療所の調剤所を除く)

薬剤師が従事していても調剤はできず、医療用医薬品の販売も不可

配置には配置箱を用いる

住所地の身分証明書の携帯が必要

 

*条件あり **配置販売業の場合は構造設備は問われず、体制(基準)のみ

 

 

医薬品を、業として販売、授与又は販売若しくは授与の目的での貯蔵、若しくは陳列(以下「販売等」という。)を行うには、薬局の開設又は医薬品の販売業の許可を受ける必要がある。医薬品の販売業の許可については、店舗販売業の許可、配置販売業の許可又は卸売販売業の許可の3種類に分けられており(法第25条)、このうち、一般の生活者に対して医薬品を販売等することができるのは、店舗販売業及び配置販売業の許可を受けた者だけである。なお、薬局における医薬品の販売行為は、薬局の業務に付随して行われる行為であるので、医薬品の販売業の許可は必要としない。

また、これらの許可は、6年ごとに、その更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。(法第24条第2項)

また、「薬局開設者又は店舗販売業者は店舗による販売又は授与以外の方法により、配置販売業者は配置以外の方法により、それぞれ医薬品を販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で医薬品を貯蔵し、若しくは陳列してはならない」(法第37条第1項)と規定されている。本規定に違反した者については、「二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第85条第1号)こととされている。これは、医薬品は、人の生命や健康に直接又は間接的に影響を与える生命関連製品であるため、安全性の見地から、露天販売や現金行商等のような、事後において医薬品購入者の安全性を確保すること、また、販売側の責任や所在を追及することが困難となる形態での販売又は授与を禁止する趣旨(いわゆる「売り逃げ」の防止)によるものである。

また、薬局、店舗販売業及び卸売販売業では、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売(いわゆる「量り売り」、「零売」と呼ばれることもある。)することができる。ただし、分割販売する場合には、法第50条の規定に基づく容器等への記載事項、法第52条の規定に基づく添付文書等への記載事項について、分割販売する薬局開設者又は医薬品の販売業者の責任において、それぞれ表示又は記載されなければならない。分割販売される医薬品の記載事項には、「分割販売を行う者の氏名又は名称並びに分割販売を行う薬局、店舗又は営業所の名称及び所在地」も含まれている(法第50条第15号、規則第210条第7号)。

ただし、医薬品をあらかじめ小分けし、販売する行為は、無許可製造、無許可製造販売に該当するため、認められない。

 

(a) 薬局

薬局は、「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務を行う場所(その開設者が医薬品の販売業を併せ行う場合には、その販売業に必要な場所を含む。)」(法第2条第12項)と定義されている。薬局では、医薬品の調剤と併せて、店舗により医薬品の販売を行うことが認められている。また、調剤を実施する薬局は、医療提供施設としても位置づけられている(医療法(昭和23年法律第205号)第1条の2第2項)。

薬局は、「その所在地の都道府県知事(その所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。)の許可を受けなければ、開設してはならない」(法第4条第1項)と規定されており、都道府県知事は、調剤や医薬品の販売等を行うために必要な構造設備(薬局等構造設備規則(昭和36年厚生省令第2号。以下「構造設備規則」という。)第1条)を備えていないとき、並びに医薬品の調剤及び販売又は授与の業務を行う体制(薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行なう体制を定める省令(昭和39年厚生省令第3号。以下「体制省令」という。)第1条)が整っていないとき、又は申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないときなどには、許可を与えないことができる(法第5条)。

薬局では、医療用医薬品の他、要指導医薬品及び一般用医薬品を取り扱うことができる。また、一般用医薬品のうち、第二類医薬品又は第三類医薬品に分類(-1)の【一般用医薬品のリスク区分】の項参照)されたものの販売等に関しては、薬剤師のほかに、登録販売者が購入者等への情報提供や相談対応を行うこともできる。

なお、医薬品を取り扱う場所であって、薬局として開設の許可を受けていないものについては、病院又は診療所の調剤所を除き、薬局の名称を付してはならない(法第6条、規則第10条)こととされており、本規定に違反した者については、「三十万円以下の罰金に処する」(法第88条第1号)こととされている。

薬局においては、調剤された薬剤や医薬品が保健衛生上遺漏なく販売等されるよう、その業務を適正に運営するための仕組みが設けられている。まず、薬局の開設の許可を受けた事業者(以下「薬局開設者」という。)は、自らが薬剤師であるときは、その薬局を実地に管理しなければならず、自ら管理しない場合には、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならないこととされている(法第7条第1項)。また、薬局開設者が薬剤師でないときは、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならないこととされている(法第7条第2項)。管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないよう、その薬局に勤務するその他の従業者を監督するなど、薬局の業務につき、必要な注意をしなければならず、薬局開設者に対して必要な意見を述べなければならないこととされている(法第8条)。一方、薬局開設者は、その管理者の意見を尊重しなければならないこととされている(法第9条第2項)。以上のほか、薬局開設者には、法第36条の3及び第36条の4の規定に基づき、「薬局医薬品」の販売等に関する規制(規則第158条の7から規則第158条の9まで)、並びに法第9条の2及び第9条の3の規定に基づき、「調剤された薬剤」の販売等に関する規制(規則第11条の8から第11条の11まで及び第15条の11から第15条の13まで)が課せられている。

 

【薬剤師不在時間等】

開店時間のうち、当該薬局において調剤に従事する薬剤師が当該薬局以外の場所においてその業務を行うため、やむを得ず、かつ、一時的に当該薬局において薬剤師が不在となる時間を薬剤師不在時間という(規則第1条第2項第3号)。

例えば、緊急時の在宅対応や急遽日程の決まった退院時カンファレンスへの参加のため、一時的に当該薬局において薬剤師が不在となる時間が該当するものであり、学校薬剤師の業務やあらかじめ予定されている定期的な業務によって恒常的に薬剤師が不在となる時間は認められず、従来どおり、当該薬局における調剤応需体制を確保する必要がある。

薬局開設者は、薬剤師不在時間内は、調剤室を閉鎖するとともに、調剤に従事する薬剤師が不在のため調剤に応じることができない旨等、薬剤師不在時間に係る掲示事項を当該薬局内の見やすい場所及び当該薬局の外側の見やすい場所に掲示しなければならない(規則第14条の3第3項、規則第15条の16)。

また、体制省令において、「薬剤師不在時間内は、法第7条第1項又は第2項の規定による薬局の管理を行う薬剤師が、薬剤師不在時間内に当該薬局において勤務している従事者と連絡ができる体制を備えていること」等、薬剤師不在時間内における薬局の業務を行う体制の基準が規定されている(体制省令第1条第1項第1号、第7号、第8号、第9号、同条第2項第6号)。

なお、薬剤師不在時間内であっても、登録販売者が販売できる医薬品は、第二類医薬品又は第三類医薬品であり、薬局開設者は、調剤室の閉鎖に加え、要指導医薬品陳列区画又は第一類医薬品陳列区画を閉鎖しなければならない。ただし、鍵をかけた陳列設備に要指導医薬品又は第一類医薬品を陳列する場合は、この限りでない。(規則第14条の3第2項、構造設備規則第第1条第1項第11号、第12号)

 

許可の種類と許可行為の範囲ー2

(b) 店舗販売業

店舗販売業の許可は、要指導医薬品又は一般用医薬品を、店舗において販売し、又は授与する業務について(法第25条第1号)、店舗ごとに、その店舗の所在地の都道府県知事(その店舗の所在地が保健所を設置する市は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。以下(b)において同じ。)が与えることとされている(法第26条第1項)。

都道府県知事は、許可を受けようとする店舗が必要な構造設備(構造設備規則第2条)を備えていないとき、適切に医薬品を販売し、又は授与するために必要な体制(体制省令第2条)が整っていないとき、又は申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないときなどには、許可を与えないことができる(法第26条第4項)。

薬局と異なり、薬剤師が従事していても調剤を行うことはできず、要指導医薬品又は一般用医薬品以外の医薬品の販売等は認められていない(法第27条)。本規定に違反した者については、「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第10号)こととされている。

店舗販売業の許可を受けた事業者(以下「店舗販売業者」という。)は、要指導医薬品については、薬剤師に販売又は授与させなければならないこととされている(法第36条の5第1項)。また、一般用医薬品のうち、第一類医薬品については、薬剤師により販売又は授与させなければならないこととされており、第二類医薬品又は第三類医薬品については、薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければならないこととされている(法第36条の9)。このため、要指導医薬品及び第一類医薬品は、その店舗において薬剤師がいない場合には、販売又は授与を行うことができない。本規定に違反した者については、都道府県知事は、その許可を取り消し、又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる(法第75条第1項)。

店舗販売業においても、薬局と同様、医薬品が保健衛生上遺漏なく販売等されるよう、その業務を適正に運営するための仕組みが設けられている。まず、店舗販売業者は、「その店舗を、自ら実地に管理し、又はその指定する者に実地に管理させなければならない」(法第28条第1項)こととされており、その店舗を実地に管理する者(以下「店舗管理者」という。)は、「薬剤師又は登録販売者でなければならない」(同条第2項)こととされている。

この店舗管理者は、次の各号に掲げる区分に応じ、その店舗において医薬品の販売又は授与に従事しているものでなければならない。(規則第140条第1項)

 

 

店舗の種類

店舗管理者

要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、授与する店舗

薬剤師

第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、授与する店舗

薬剤師又は登録販売者

 

この登録販売者は、薬局、店舗販売業又は配置販売業において、過去5年間のうち、

 一般従事者(その薬局、店舗又は区域において実務に従事する薬剤師又は登録販売者以外の者をいう。)として薬剤師又は登録販売者の管理及び指導の下に実務に従事した期間

 登録販売者として業務(店舗管理者又は区域管理者としての業務を含む。)に従事した期間が通算して2年あることが必要である。

 

第一類医薬品を販売し、授与する店舗において薬剤師を店舗管理者とすることができない場合には、要指導医薬品若しくは第一類医薬品を販売し、若しくは授与する薬局、薬剤師が店舗管理者である要指導医薬品若しくは第一類医薬品を販売し、若しくは授与する店舗販売業又は薬剤師が区域管理者である第一類医薬品を配置販売する配置販売業において登録販売者として3年以上業務に従事した者であって、その店舗において医薬品の販売又は授与に関する業務に従事するものを店舗管理者にすることができる。(規則第140条第2項)この場合には、店舗管理者を補佐する薬剤師を置かなければならない。(規則第141条)

店舗管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないよう、その店舗に勤務する他の従事者を監督するなど、その店舗の業務につき、必要な注意をしなければならず、また、店舗販売業者に対して必要な意見を述べなければならないこととされている(法第29条)。一方、店舗販売業者は、その店舗管理者の意見を尊重しなければならないこととされている(法第29条の2第2項)。

なお、店舗管理者は、その店舗の所在地の都道府県知事の許可を受けた場合を除き、その店舗以外の場所で業として店舗の管理その他薬事に関する実務に従事する者であってはならない。(法第28条第3項)

 

(c) 配置販売業

配置販売業の許可は、一般用医薬品を、配置により販売又は授与する業務について(法第25条第2号)、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事が与えることとされている(法第30条第1項)。

 

都道府県知事は、許可を受けようとする区域において適切に医薬品の配置販売するために必要な基準(「体制省令第3条」)が整っていないとき、又は申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないときなどには、許可を与えないことができる(法第30条第2項)。

また、配置販売業は、購入者の居宅に医薬品をあらかじめ預けておき、購入者がこれを使用した後でなければ代金請求権を生じない(「先用後利」という)といった販売形態であるため、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準(配置販売品目基準(平成21年厚生労働省告示第26号))に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならないこととされている(法第31条)。本規定に違反した者については、「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第11号)こととされている。

第一類医薬品の配置販売については、配置販売業の許可を受けた事業者(以下「配置販売業者」という。)は、薬剤師により販売又は授与させなければならないこととされており、第二類医薬品又は第三類医薬品の配置販売については、薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければならないこととされている(法第36条の9)。このため、薬剤師が配置販売に従事していない場合には、第一類医薬品の販売又は授与を行うことができない。本規定に違反した者については、都道府県知事は、その許可を取り消し、又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる(法第75条第1項)。

配置販売業においても、薬局や店舗販売業と同様、医薬品が保健衛生上遺漏なく販売等されるよう、その業務を適正に運営するための仕組みが設けられている。まず、配置販売業者は、「その業務に係る都道府県の区域を、自ら管理し、又は当該都道府県の区域において配置販売に従事する配置員のうちから指定したものに管理させなければならない」(法第31条の2第1項)こととされており、その区域を管理する者(以下「区域管理者」という。)については、第一類医薬品を販売し、授与する区域においては薬剤師、第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、授与する区域においては薬剤師又は登録販売者でなければならないこととされている。この登録販売者についても、薬局、店舗販売業又は配置販売業において、過去5年間のうち、

 一般従事者(その薬局、店舗又は区域において実務に従事する薬剤師又は登録販売者以外の者をいう。)として薬剤師又は登録販売者の管理及び指導の下に実務に従事した期間

 登録販売者として業務(店舗管理者又は区域管理者としての業務を含む。)に従事した期間が通算して2年あることが必要である。(法第31条の2第2項、規則第149条の2)

区域管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その業務に関し配置員を監督するなど、その区域の業務につき、必要な注意をしなければならず、また、配置販売業者に対して必要な意見を述べなければならないこととされている(法第31条の3)。これを受け、配置販売業者は、その区域管理者の意見を尊重しなければならないこととされている(法第31条の4第2項)。

また、配置販売業がいわゆる行商という業態による販売であることから、これに対し薬事監視を行いやすくする必要性に基づき、「配置販売業者又はその配置員は、医薬品の配置販売に従事しようとするときは、配置販売業者の氏名及び住所、配置販売に従事する者の氏名及び住所並びに区域及びその期間(規則第150条)を、あらかじめ、配置販売に従事しようとする区域の都道府県知事に届け出なければならない」(法第32条)こととされている。本規定に違反した者については、「三十万円以下の罰金に処する」(法第88条第4号)こととされている。

さらに、「配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を受け、かつ、これを携帯しなければ、医薬品の配置販売に従事してはならない」(法第33条第1項)とされており、本規定に違反した者については、「五十万円以下の罰金に処する」(法第87条第11号)こととされている。

なお、薬局開設者又は店舗販売業者は、店舗による販売又は授与以外の方法により医薬品を販売等してはならず、同様に、配置販売業者は、配置以外の方法により医薬品を販売等してはならないとされている(法第37条第1項)。そのため、薬局開設者又は店舗販売業者が、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売等しようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要がある。一方、配置販売業者が、店舗による販売又は授与の方法で医薬品を販売等しようとする場合には、別途、薬局の開設又は店舗販売業の許可を受ける必要がある。

また、配置販売業では、医薬品を開封して分割販売することは禁止されている(法第37条第2項)。

リスク区分に応じた販売従事者、情報提供及び陳列等ー1

リスク区分に応じた販売時の確認事項と注意点

 

確認事項・注意点

要指導

第一類

第二類・三類

 

 

使用者の本人確認

 

 

 

 

他店からの購入状況

 

 

 

 

必要数量の制限

 

 

 

 

情報提供・指導内容の理解 質問がないことの確認

 

 

 

相談があった場合、情報提供 等の後に販売

 

 

販売した薬剤師(登録販売者*)の氏名、薬局又は店舗の名称 電話番号その他連絡先の伝達

 

*第二類・三類のみ可

 

 

【リスク区分に応じた販売従事者等】

薬局開設者又は店舗販売業者は、法第36条の5の規定に基づき、要指導医薬品を販売し、授与する場合には、薬剤師に、販売させ、授与させなければならないこととされている。また、要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に対しては、薬剤師、薬局開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者、医師、歯科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者に販売し、又は授与する場合を除き、正当な理由なく要指導医薬品を販売し、又は授与してはならないこととされている(法第36条の5第2項)。

また、薬局開設者又は店舗販売業者は、要指導医薬品を販売し、又は授与するに当たっては、次に掲げる方法により、薬剤師をして販売させ、又は授与させなければならないこととされている(法第36条の5第1項、規則第158条の11)。

(a) 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、当該要指導医薬品を使用しようとする者であることを確認させること。この場合において、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、当該要指導医薬品を使用しようとする者でない場合は、当該者が法第36条の5第2項の薬剤師等である場合を除き、同項の正当な理由の有無を確認させること。

(b) 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者及び当該要指導医薬品を使用しようとする者の他の薬局開設者又は店舗販売業者からの当該要指導医薬品の購入又は譲受けの状況を確認させること。

(c) (b)の規定により確認した事項を勘案し、適正な使用のために必要と認められる数量に限り、販売し、又は授与させること。

(d) 情報の提供及び指導を受けた者が当該情報の提供及び指導の内容を理解したこと並びに質問がないことを確認した後に、販売し、又は授与させること。

(e) 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供又は指導を行った後に、当該要指導医薬品を販売し、又は授与させること。

(f) 当該要指導医薬品を販売し、又は授与した薬剤師の氏名、当該薬局又は店舗の名称及び当該薬局又は店舗の電話番号その他連絡先を、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者に伝えさせること。

薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、法第36条の9の規定に基づき、一般用医薬品を販売し、授与する場合には、次に掲げるリスク区分に応じて、当該各号に定める者に、販売させ、授与させなければならないこととされている。

 

 

リスク区分

販売又は授与する者

第一類医薬品

薬剤師

第二類医薬品及び第三類医薬品

薬剤師又は登録販売者

 

また、薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、第一類医薬品を販売し、授与し、又は配置するに当たっては、次に掲げる方法により、薬剤師をして販売させ、又は授与させなければならないこととされている。(法第36条の9、規則第159条の14第1項)

(a) 情報の提供を受けた者が当該情報の提供の内容を理解したこと及び質問がないことを確認した後に、販売し、又は授与させること。

(b) 当該第一類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供を行った後に、当該第一類医薬品を販売し、又は授与させること。

(c) 当該第一類医薬品を販売し、又は授与した薬剤師の氏名、当該薬局又は店舗の名称及び当該薬局、店舗又は配置販売業者の電話番号その他連絡先を、当該第一類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者に伝えさせること。

薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、又は授与するに当たっては、次に掲げる方法により、薬剤師又は登録販売者をして販売させ、又は授与させなければならないこととされている。(法第36条の9、規則第159条の14第2項)

(a) 当該第二類医薬品又は第三類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供を行った後に、当該第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、又は授与させること。

(b) 当該第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、又は授与した薬剤師又は登録販売者の氏名、当該薬局又は店舗の名称及び当該薬局、店舗又は配置販売業者の電話番号その他連絡先を、当該第二類医薬品又は第三類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者に伝えさせること。

薬局開設者は、薬局医薬品、要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、又は授与したとき、店舗販売業者は、要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、又は授与したとき、配置販売業者は、第一類医薬品を配置したときは、次に掲げる事項を書面に記載し、2年間保存しなければならないこととされている(法第9条第1項、第29条の2第1項、第31条の4第1項、規則第14条第3項、第146条第3項、第149条の5第3項)。

(a) 品名

(b) 数量

(c) 販売、授与、配置した日時

(d) 販売、授与、配置した薬剤師の氏名、情報提供を行った薬剤師の氏名

(e) 医薬品の購入者等が情報提供の内容を理解したことの確認の結果

また、薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、授与し、又は配置したときは、上記(a)(e)の事項を書面に記載し、保存するよう努めなければならないとされている(法第9条第1項、第29条の2第1項、第31条の4第1項、規則第14条第4項、第146条第4項、第149条の5第4項。(e)については第二類医薬品のみ。)。

薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、医薬品を販売し、授与し、又は配置したときは、当該医薬品を購入し、又は譲り受けた者の連絡先を書面に記載し、保存するよう努めなければならないとされている(法第9条第1項、第29条の2第1項、第31条の4第1項、規則第14条第5項、第146条第5項、第149条の5第5項)。