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1作業環境測定と評価、改善

N222022/03/23 11:50

作業環境測定

 労働者が働く場所の環境について以下のような評価を行う。

 

「作業環境測定用語」

用語

内容

作業環境

労働者が働く場所の環境のこと

作業環境管理

労働者の職業性疾病や健康被害を未然に防ぐ対策

作業環境測定

厚生労働省が定める「作業環境測定基準」および「作業環境評価基準」に基づいて、作業環境中に有害因子がどの程度存在しているかを測定

管理濃度

物質ごとに設定された濃度で、管理区分を決定するための指標となる。「作業環境評価基準」に定められている。

あくまでも評価のための指標であって、有害物質ばく露限界を示すものではない。

 

A測定とB測定

 作業環境の測定にはA測定とB測定という2種類がある。

 

A測定とB測定」

測定方法

内容

単位作業場所

作業場区域のうち、作業環境測定のための必要な区域

A測定

作業場所全体の有害物質濃度の平均的な分布を知るための測定で、第一評価値第二評価値の計算を行う。

一般的には単位作業場床面に6m以下の等間隔で引いた縦横の測定点を選んで測定を行う。

B測定

発生源に隣接した位置で、有害物質発生源の近接した作業場所で、気中濃度の最高濃度を知るための測定で、A測定を補完するもの。

第一評価値」とは、測定点の作業時間における有害物質濃度のうち、高濃度側から5%に相当する濃度の推定値をいう。

第二評価値」とは、A測定における有害物質の平均値の推定値をいう。

B測定はA測定が不十分である時に実施する。

(ゴロとして、「A平均 B最高」(えへ、ぶさいく)

 

管理区分

A測定あるいはB測定を行ったのち、3段階の管理区分の決定をする。

 

3段階管理区分」

管理区分

内容

第一管理区分

作業環境管理が良好と判断される状態をいい、事業者は現在の継続的維持に努めていく。

第二管理区分

改善の余地があると判断される状態をいい、事業者は施設・設備・作業工程・方法の点検を実施し、必要な措置を講じるよう努める。

第三管理区分

作業環境管理が不適切と判断される状態をいい、事業者は施設・設備・作業工程・方法の点検を実施し、必要な措置を講じなければならない。

応急措置として有効な呼吸用保護具を使用したりする。