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N222022/03/22 16:31

救急処置として、救命措置と、応急手当の方法を学んでいく。

一次救命処置（BLS）として、心肺蘇生（CPR）と自動体外式除細動器（AED）の使用がある。

「一次救命処置の流れ」

① 意識を確認しても反応がない

② 周囲の者に協力を求め、119番通報とAEDの手配をする。

③ 胸と腹部の動きを見ながら意識を確認。呼吸確認（約10秒間）。

④ 正常な呼吸をしている場合は、回復体位にして様子を見る。

⑤ 呼吸がない場合は心肺蘇生（CPR）を開始する。

a) 1分間に少なくとも100回のペースで、胸が5㎝沈む程度で胸骨の下半分を圧迫し、

胸骨圧迫を30回行う。

b) 人工呼吸を2回行う。

c) 上記a)とb)を繰り返す。

⑥ AEDが到着したら、電源を入れて電極パッドを患者の胸の右下と左下に取り付ける。

a) 心電図の解析（周囲から離れる）

b) 解析結果で電気ショックが不要の場合は、心肺蘇生（CPR）を続ける。

c) 解析結果で電気ショックを必要の場合は電気ショックを1回行い、音声メッセージに従って心肺蘇生（CPR）を続ける。

d) 心肺蘇生（CPR）は救急隊に引き継ぐまで、または傷病者に呼吸や目的のある仕草が認められるまで続ける。

・傷病者の気道の確保が可能な場合には、仰向けに寝かせた傷病者の顔を横から見る位置に座り、片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先をあごの先端にあてて持ちあげる。

・人工呼吸が気道の確保をされていない状態で行うと、吹き込んだ胃が流入して胃が膨張して、内容物が口の方に逆流をして気道閉塞を招く恐れがある。

・人工呼吸は1回の息の吹き込みに約1秒かけて、傷病者の胸が上がるのを見てわかる程度の息の量を吹き込む。

・心肺蘇生（CPR）の1分間に少なくとも100回は、1分間あたり100～120回のテンポでと、問われる場合もある。

(1) 出血

血液は体重の13分の1ある。血液が出血した場合に動脈性出血・静脈性出血・毛細血管性出血という出血を起こす。この出血により血液成分が体外に出るのを外出血、体内で起きるものを内出血という。

出血で胸部や頭部の打撲の場合は内出血になるので注意をする。また血液総量の3分の1程度を急激に失血すると出血性ショックで命に危険が及ぶ。血液総量の2分の1程度を急激に失血すると死亡に至る。

(2) 止血

大量出血の場合には、直ちに止血を行う。止血の方法には以下の方法がある。

「止血方法」

止血種類	詳細
① 直接圧迫法	出血している部分をガーゼやハンカチで直接強く圧迫する。最も簡単で効果的な方法として一般市民への推奨方法とされる。四肢の出血においては、大きな動脈からの出血以外はほとんどの場合で直接圧迫で止血ができる。止血処置を行う際には、感染を防ぐためにゴム手袋やプラスチック袋を活用したりして、血液に直接触れないようにする。
② 間接圧迫法	出血している部分よりも心臓に近い部位の止血点とされる動脈を圧迫する方法で、直接圧迫法を行うまでの応急処置とされている。出血が額やこめかみあたりの場合には耳の中央部分の動脈を圧迫する。上肢の場合には内側を親指で骨に向かって強く圧迫する。
③ 止血帯法	最後の手段として、直接圧迫法では止血が困難な場合に行う方法とされる。三角巾や手ぬぐい、ネクタイなど幅の広いものを利用して止血帯として用いる。

窒息とは人間が生きるために必要な呼吸ができなくなるもので、命に関わる危険を及ぼす状態のことをいう。

(1) 窒息の種類

窒息の種類として以下のものがある。

「窒息の種類」

(2) 気道異物の除去

気道異物除去における詳細は以下の通り。

気道異物	除去方法
① 個体異物を詰まらせた	a) 意識がある場合ハイムリック法（腹部突き上げ法）により除去する。また妊婦や幼児の場合には、背部叩打（はいぶこうだ）法を用いる。 b) 意識がない場合心肺蘇生を開始する。
② 液体による窒息	異物を取り除いて人工呼吸を行う。溺れ始めから8～10分は肺に水が流れ込んでいないので蘇生の可能性が大きい。
③ 埋没による窒息	体を傷つけないように、頭から掘り出す。
④ 溺水による窒息	口対口呼気吹き込み法により人工呼吸を行う。