- 刑法(総論)ー12.刑の適用
- 5.親告罪
- 親告罪
- Sec.1
1親告罪
■親告罪
(1) 親告罪の意義
親告罪とは、告訴権者の告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪である。
例えば、名誉棄損罪(刑法230条)や侮辱罪(刑法231条)などは親告罪とされており(刑法232条)、被害者の告訴がなければ公訴を提起することはできない。
(2) 親告罪の種類
① 信書開封罪(刑法133条、135条)秘密漏示罪(刑法134条、 135条)
② 過失傷害罪(刑法209条)
③ 未成年者誘拐罪(刑法224条 、229条)、営利又は生命もしくは身体に対する加害の目的を除く略取誘拐罪(刑法225条、 229条)
④ 名誉毀損罪(刑法230条、232条)侮辱罪(刑法231条、232条))
⑤ 財座罪における親族間の特例(ただし、強盗を除く。刑法244条2項)
⑥ 信書隠匿罪(刑法263条、264条)、器物損壊罪(刑法261条、264条)
私用文書毀棄罪(刑法259条、264条)